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大人のいびき

要注意!のいびき音を聞いてみる


いびきは睡眠時に気道が狭くなっていることから生じます。いびきの音が大きいことは、呼吸するのに力を要していることを意味します。

いびき音圧と食堂内圧変動値
 


大人のいびきは、子供ほど簡単ではありません.なぜかというと、肥満・アルコール・睡眠時の体位・へんとう腺肥大・その他多くの原因が重なり合っていびき、ひどくなれば睡眠時の無呼吸をひきおこします.
この写真のように、人によっては、上を向いて寝ると、矢印の所で気道が閉塞してしまうことがわかります.

気道状態レントゲン
 


下図の左は上向きで寝ているところ、右は横向きになったところの呼吸記録です。上向きでは酸素飽和度(SaO2)が無呼吸に伴って増減を繰り返しています。換気努力の指標である食道内圧は、正常の6〜8倍以上になっています。この方が横を向くといびき及び無呼吸は無くなります。酸素飽和度も正常化します。但し、横向きで改善するのは過度の肥満でない方(肥満度が20%以下)です。

呼吸記録図
 


飲酒により、いびきがひどくなることは皆さんご存じのことです.左の図のように、夜9時から朝6時まで連続して血液中の酸素濃度をはかってみると、飲酒により睡眠前半に酸素濃度が著しく低下、すなわち無呼吸がひどくなっていることがわかります.

睡眠時呼吸障害例での飲酒の影響


下図は肥満治療効果を、睡眠中の血液中酸素濃度でみたものです.減量前には、著しい酸素濃度の低下を認めます.112kgから89kgへ減量することで、いびき・無呼吸はほとんど消失し、酸素濃度の低下は認められなくなりました.この方は、毎日日本酒を4合飲んでおりましたが、減量指導により、酒を控え、睡眠時の呼吸障害が改善しました.体が軽くなったので、秋には山菜採りにいってもほとんど疲れを覚えなくなり、喜んでいます。

減量の効果
 


体重減少により、この写真のように気道が広くなり、いびき・無呼吸が改善したのです.
いかに肥満がいびき・無呼吸を悪化させているかおわかりでしょうか.

改善例レントゲン
 
参考図


上図では、奥さんの協力を得て1600Kcalの栄養指導を行いました。その結果、10kgの減量に成功し、呼吸障害はご覧のように改善しました。この例では20%以上の肥満度を減量によりクリアしたからです。減量する際には、目安として皆さんの標準体重の20%以下(できれば10%以下)まで努力してください。例えば、身長170cmの方の標準体重の算出は、1.7m×1.7m×22.0kg/平方メートル=63.6Kg。
76.2kgが20%肥満度ラインです。つまり76kgを以下にすることが重要です。

 


いびき、無呼吸の治療に当たって、成人の場合、へんとう腺を取った後でのどちんこを1センチほど短くする外科的な治療法があります.ただし、肥満を合併している場合には効果が不十分です.人によっては、鼻づまりがいびき・無呼吸の原因である場合があり、その場合には鼻の通りをよくする手術をします.

 


現在の所、成人のいびき、無呼吸を単独で長期間にわたり十分な治療効果をあげる方法はありません.
成人のいびき、無呼吸の治療には、減量・側臥位での睡眠・寝る直前の飲酒を避けること・鼻づまりの治療等にあわせて人によっては外科的に扁桃腺と口蓋垂(のどちんこ)を短くすることが必要です.外科的な治療ができない人には、いびき予防用の入れ歯、または鼻から空気を送る方法(CPAP)等があります.成人のいびきはひどくなると無呼吸症候群となり、高血圧、不眠、心疾患の原因となることもありますので、適切な専門医への相談が大切です.(近い将来、無呼吸を含めた睡眠障害に関する相談窓口のネットワークが開設されるよう準備中です.)

 


下図は、扁桃腺手術前後の睡眠中(夜9時〜朝6時迄)の酸素飽和度圧縮記録です。手術前には、扁桃腺による気道狭窄のため睡眠中の酸素飽和度は50%近くまで低下しておりました。手術後は、いびき、無呼吸がほとんど無くなり酸素飽和度記録は大きく改善しています。

 
CPAP治療

高度肥満例や呼吸障害重症例、手術を希望されない方には、鼻を通して空気を流すと無呼吸やいびきが無くなります。この方法は簡単で確実な効果がありますが、装置を付けないともとどおりの状態になってしまいます。

CPAP治療写真
 
口腔内装置(歯科装具)

 下図のように、歯医者さんで睡眠中に下顎を固定するような装置で無呼吸やいびきを改善する方法もあります。

歯科装具装着写真
 
睡眠検査

当科では睡眠呼吸障害(いびき、無呼吸)に関して、近畿はもとより全国から検査・治療の希望の方が見えられます。睡眠時無呼吸症候群については、最近、マスコミによく取り上げられるので、一般の方々が睡眠中の無呼吸やいびきは場合によっては病気であるとの認識が高まっています。
当科の新患受診数は年間約240例です。睡眠時の無呼吸やいびきは寝ているときにおこるので、本人はもとより家族・医師の認識が不十分となります。この病気の診断には睡眠ポリグラフ検査が欠かせません。睡眠ポリグラフ検査とは(写真1、2)睡眠脳波、筋電図、心電図、胸腹部運動、動脈血酸素飽和度、その他を連続記録するものです。センサーを多数装着しますが、苦痛を伴う検査ではありません。
わが国では3割負担の方で、20,000〜30,000円(施設によって異なります)の費用が必要ですが、アメリカでは2000ドル(約21万円)が必要です。
大学では週4例、第一サテライトで週6例、第二サテライトで週8〜12例の睡眠ポリグラフ検査ができる体制にしています。

図

無呼吸患者のいびき

41秒データ

いびき音の無い時は無呼吸の状態の例です。

要注意のいびき

20秒データ

猛獣のようないびき音が特長です。

要注意のいびき

34秒データ

猛獣のようないびき音が特長です。

(注)いびき音を聞くためには、”DSS Player-Lite”ソフトがインストールされている必要があります。
インストール用のソフトはオリンパスホームページから無償でダウンロードできます。
■DSS Player-Liteのダウンロードとインストール方法はこちら
  http://www.olympus.co.jp/jp/support/cs/VT/softDL/J/index.html
■オリンパスのホームページはこちら
  http://www.olympus.co.jp/
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