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睡眠の基礎知識

睡眠障害対処12の指針

「寝る前にアルコールを飲んでぐっすり眠る?」
「休日は普段の寝不足を取り戻すため遅寝する?」

快適な睡眠のためと思っていても、実は間違った方法を取っていることもあります。正しい睡眠は正しい知識から。 生活習慣や活動を変えるだけで、睡眠の質が良くなることも少なくありません。

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1

睡眠時間は人それぞれ、日中の眠気で困らなければ十分

2

刺激物を避け、眠る前には自分なりのリラックス法

3

眠たくなってから床に就く、就床時刻にこだわりすぎない

4

同じ時刻に毎日起床

5

光の利用でよい睡眠

6

規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣

7

昼寝をするなら、15時前の20〜30分

8

眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝・早起きに

9

睡眠中の激しいイビキ、呼吸停止や足のむずむずは要注意

10

十分眠っても日中の眠気が強い時は専門医に

11

睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと

12

睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全

 
 
1 睡眠時間は人それぞれ、日中の眠気で困らなければ十分

実際に何時間眠れたら健康かという問いに答えを出すのは難しいもの。米国の大規模調査では7時間睡眠の人が8時間以上の人と比べて寿命が長いという結果が出ていますが、必要な睡眠時間は個人で異なり、長ければ長いほどよいわけではありません。日中しっかり覚醒して過ごせるかどうかを睡眠充足のめやすとし、睡眠時間自体にこだわらないことが重要です。
 

・睡眠の長い人、短い人、季節でも変化、8時間にこだわらない
・歳をとると必要な睡眠時間は短くなる

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2. 刺激物を避け、眠る前には自分なりのリラックス法

緊張や強い刺激があると入眠が妨げられます。スムーズに覚醒から睡眠に移行するためには緊張や刺激を避けることが必要です。入床前にリラックス出来れば、睡眠は移行しやすくなるので、多くのリラックス法が推奨されています。しかしいずれも直接的に睡眠を誘う効果はなく、入眠を妨げる要因を減らすことによる間接的効果を持つにすぎません。同じリラックス法でもその時の状況、人それぞれによってかえって緊張が増すことがあるため、個人にあったリラックス法を見つけることが大事です。
 

・就床前4時間のカフェイン摂取、就床前1時間の喫煙は避ける
・軽い読書、音楽、ぬるめの入浴、香り、筋弛緩トレーニング

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3. 眠たくなってから床に就く、就床時刻にこだわりすぎない

自然に寝付くことの出来る時刻は、季節や日中の活動量などにより変化しますが、自分の意志でコントロールすることは出来ません。最近の研究から、習慣的入眠時刻の2〜4時間前の時間帯は1日の中でもっとも寝付きにくいことがわかっており、早起きや不眠の解消のために意識的にいつもより早くと、床に就いても早くに入眠することは難しいのです。就床時刻はあくまで目安であり、その日の眠気に応じ、眠くなってから床につくことが速やかでスムーズな入眠への近道です。
 

・眠ろうとする意気込みが頭をさえさせ寝つきを悪くする

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4.同じ時刻に毎日起床

一般的に規則正しい生活イコール早寝早起きと信じられてきました。しかし、毎朝同じ時刻に起床し、起床後なるべく早く太陽の光を浴びることが速やかで快適な入眠をもたらすことがわかってきています。起床後太陽の光を浴び、体内時計のリズムがリセットされると、そこから約15~16時間後に眠気が出現するのです。早寝早起きの生活パターンにしたい場合には、早寝から始まるのではなく、早起きして朝の散歩などで太陽の光を浴びることが第一歩です。
 

・早い寝早起きでなく、早起きが早寝に通じる→よい睡眠はよい目覚めから
・日曜に遅くまで床で過ごすと、月曜の朝がつらくなる

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5.光の利用でよい睡眠

起床後、太陽の光を浴び体内時計のリズムがリセットされると、そこから約15時間〜16時間後に眠気が出現します。光による朝のリセットが行われないと、その夜に寝付くことのできる時刻が約1時間遅れます。通常、室内の明るさは太陽光の10分の1程度で、曇りの日でも屋外では室内の数倍の明るさがあるため、起床後2時間以上、暗い室内にいると体内時計のリセットが行われないのです。体内時計のリズムをきちんとリセットするには、起床後なるべく早く太陽の光を浴びることが大切です。  

・目覚めたら日光を取り入れて体内時計をオン、夜は明るすぎない照明を

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6.規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣

1日が始まる朝、しっかり食べて栄養を摂取することは、脳へのエネルギー補給となり、体温を高め、活動レベルを高めることに役立ちます。規則正しく朝食を摂っていると、この1時間ほど前から消火器系の活動が活発になり、朝の目覚めを促進します。反対に夜食を食べ過ぎると寝つきが悪くなり、夜中に目が覚め、睡眠の質が悪化することがあります。食物の消化が終了せず、眠る時間帯に消化器系が活発に活動していると、睡眠が妨げられるのです。空腹のため寝つけない場合には、消化のよいものを少量、たとえば、牛乳や軽いスナックなどをとりましょう。
 

・朝食は心と体の目覚めに重要、夜食はごく軽く運動習慣は熟睡を促進

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7.昼寝をするなら、15時前の20〜30分

昼寝は夜の睡眠の質を低下させるといわれていましたが、最近の研究によれば、昼食後から15時までの時間帯における30分未満の規則正しい昼寝は、夜間の睡眠に悪い影響を与えないだけでなく、日中の眠気を解消し、その後の時間をすっきりと過ごすのに役立つことがわかっています。午後に一時的に眠くなるのは体内時計のリズムと関連した、時刻に依存した現象です。この時間帯を過ぎると、放っておいても眠気は覚めてきます。
 

・長い昼寝はかえってぼんやりのもと。夕方以降の昼寝は夜の睡眠に悪影響

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8.眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝・早起きに

睡眠に対して意識過剰になると、少しでも眠ろうと長く床の中で過ごすようになることでしょう。しかし、普段の入眠時刻の2~4時間前がもっとも寝つきにくい時間帯であることから、早く床に入ってもなかなか寝付けず、よけい不眠を自覚し不安が増しやすくなります。必要以上に長く床のなかで過ごすと、かえって睡眠は浅くなり、夜中に目覚めやすくなるのです。むしろ遅寝、早起きにして就床時間を減らすことで、必要なだけ床の上で過ごすようになるため、熟睡感が増します。
 

・寝床で長く過ごしすぎると熟睡感が減る

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9.睡眠中の激しいイビキ、呼吸停止や足のむずむずは要注意

睡眠と関連して起こる身体の病気により、夜間の不眠、それにより引き起こされる日中の眠気が起こることがあります。睡眠時無呼吸症候群は、激しいイビキと睡眠中の頻回の呼吸停止、呼吸再開に伴う覚醒を繰り返す疾患です。むずむず脚症候群は夜床入してから数時間にわたって、じっとしていると足がむずむずしたり、その不快な感覚のために、なかなか寝つけない状態を呈する疾患です。睡眠時周期性四肢運動障害も同様に、夜入床してから数時間にわたって、下肢が不随意運動により反り返るため、その知覚による刺激で足が引きつって目が覚めるなどと訴えることがあります。
こうした疾患の場合は睡眠障害の専門的治療が必要です。
 

・背景に睡眠の病気、専門治療が必要

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10.十分眠っても日中の眠気が強い時は専門医に

睡眠不足で昼間の眠気が強いと、交通事故のリスクが一般人の倍近くになります。日本在住成人における調査では、日中の過剰な眠気は成人の14.9%に認められ、若年者ほど頻度が高い。これらは、睡眠不足(睡眠の量的低下)、睡眠障害(睡眠の質的低下)によるのもがほとんどです。しかし、なかにはナルコレプシーに代表される過眠症という病気が隠れている場合があります。十分な睡眠時間をとるようにしても日中の眠気が改善しない場合には、睡眠障害の専門医の受診と眠気に関する精密検査を受けましょう。

・長時間眠っても日中の眠気で仕事・学業に支障がある場合は専門医に

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11.睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと

睡眠薬代わりにアルコールを使用すると、寝つきはよくなるが夜間後半の睡眠が浅くなり中途覚醒が増えるため、睡眠の質的悪化を招きます。連用すると容易に慣れが生じ、同じ量では寝付けないため使用量が増えます。睡眠薬代わりの寝酒では、通常の飲酒と比べて摂取量が急速に増加しやすく、アルコール過剰摂取による精神的・身体的問題が起こりやすいのです。
 

・睡眠薬代わりの寝酒は、深い睡眠を減らし、夜中に目覚める原因となる

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12.睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全

睡眠薬について、「睡眠薬を飲むとぼける」「癖になってだんだん量を増やさないと効かなくなる」「寝酒の方が安心」といった誤った認識が広がっています。昔使われていたバルビツール酸系睡眠薬は、耐性・依存性・離脱症状が強く、大量服薬によって死に至ることもありましたが、現在使われているベンゾジアゼピン系などの睡眠薬は、正しく使用すれば、こうした性質がきわめて弱く、アルコールより安全な薬剤です。
 

・一定時刻に服用し就床、アルコールとの併用をしない

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